Weblog

「震電」から広がるスケールモデルの世界。(製作発表会レポートその2)



前回非情にも鳴り響いたゴングにより惜しくもタイムアウトとなっ…以下略。

さて、今でこそ至る所で造形村スケールモデル業界参入第一弾は「震電」であると話題になっているが、ではその商品形態はどのようになっているのだろうか?また、開発陣はどのような思いを込め、「今」、この震電という飛行機模型をもってスケールモデル業界への参入を決意したのか?そのあたりに焦点をあてていこうと思う。



開発話1:震電キット詳細発表、自然と熱がこもる開発者N氏



【震電キット詳細】


■シリーズ名:造形村「SUPER WING SERIES(TM)」第一弾
■商品名:J7W1 帝国海軍局地戦闘機「震電」
■スケール:1/32 インジェクションプラスチックキット(本金型、クリア含む4色成型予定)
■発売日:2010年1月15日(現在予約受付中)
■予定売価:税抜7,800円(税込8,190円)
■関連商品:ファレホカラーセット「震電カラー」(税抜2,800円/税込2,940円)
■取り扱い店舗:造形村Webサイト、ボークスWebサイトおよびホビースクエア大阪・東京(09/08/21現在)
■予約特典:パイロットや整備兵、周辺パーツなどの中から厳選してお届け予定、オーナー登録、早期お渡しなどを予定(09/08/21現在)
■予約方法:上記指定の店頭およびWebサイトにて受付可能(09/08/21現在)
      ・「震電」:全額前金または前金千円から(Webサイトでは全額前金のみ)
      ・ファレホカラーセット「震電カラー」:全額前金のみ


気になるキット詳細については以上の通りである。

サンニィ(1/32)の「震電」というだけでもただごとではないのだが、初参入のメーカーが本金型を使用したフルプラスチック素材のインジェクションキットに挑戦し、かつ専用カラーセットや予約特典まで用意して万全の体制で臨むこの「SUPER WING SERIES(TM)」には嫌でも期待が高まるというものだ。

また、プラスチックという素材の新たな可能性を見出すべく、可能な限りレジンやメタルパーツなどの複合素材を避け、組立てから完成に至るまで同一の接着剤や塗料などの用品用材で気軽に楽しめるよう配慮されている点も見逃せない。

まさに造形村の本気度が窺えるシロモノである。

途中司会のM嬢による「初心者、特に私のような女の子でも組み立てられますか?」という質問に対し、開発者M氏が「確かにパーツも多く、実機に沿った複雑な内部構造はしてますが、初めての方でも組み立てられるよう説明書も丁寧に書かれてますし、親切設計を心がけてますから説明書通りに作っていただければ十分組み立てられますよ」と回答しているように、順番に組み立てていくだけでも飛行機の内部構造が学べ、あたかも実機を組み立てているかのような感覚を楽しめる設計となっているため、単なる「作業」になってしまいがちな模型作りも本来の「モノ作りの楽しさ」を味わいながら組み立てられるのも特徴のひとつでもある。

また、途中M氏が「モノを作る楽しさを味わえるのも模型作りの良いところですよ」「何か分からないことがあったらなんでも聞いてくださいね」と熱心に模型というホビーの素晴らしさを伝えるシーンがあったが、これはまさに久しく我々が失いかけている、昔ながらの模型店主と模型少年の語らい、その胸にあった「ホビーマインド」を思い出させる光景だったように思えるのは私だけだろうか。

そのようなわけで、ぜひとも老若男女問わず手にとって欲しい一品であると言えよう。そして、かつて模型店に走り、店主や同好の士とともに模型談義に花を咲かせたように、この「震電」を組み上げ、完成させた喜びを皆で分かち合いたいと思う所存である。


【造形村「SUPER WING SERIES(TM)」とは?】



開発話2:震電開発コンセプトや裏話を語るN氏


キットについてはもう十分お分かりいただけたと思うが、ではなぜ「今」スケールモデルなのか?なぜ飛行機をシリーズ初弾と定めたのか?それについて開発チーフであるN氏はこう語る。


キーワードは「かつて、この空に」

「かつてこの空には、私達と私達の祖国を護ろうとした若者達がいた。時代や思想を超えて、その姿と心情に今、尊敬と感謝の念を捧げたい」


造形村Webサイトのブランドコンセプトにも謳われている一節だが、そんな「思い」を切り口にN氏は造形村のスケールモデルに対する意気込みを氏自らの言葉で綴る。


誰もが一度は憧れるあの大空を自由に飛びまわる飛行機達。

かつて、様々な思いを乗せ祖国の空へ飛び立っていったその飛行機達を、なんとしても現在の新しい切り口で、そしてそれを若い造形師達が集まった世界最高の造形集団である造形村の手で再現してみたかった。また、先人メーカー達の偉業に敬意を払い、我々のような新たな息吹を吹き込むことによって、スケールモデル業界全体の発展拡大を願って参入を決意した。


そうN氏は語る。

さらに、他には「飛行機カッコイイ!」「社長が飛行機好きだから!」と続けるN氏。
意外と茶目っ気のある人物である。



途中風景:真剣に聞き入る来場者の方々、会場は常に熱気に満ちていた


知る人ぞ知る事実だが、ボークスは元々飛行機好きな店主(現社長)が営む模型店から始まったのだ。

その長年の夢が今、「震電」という新たな翼に乗って再び羽ばたこうとしているのかもしれない。そう考えると今回の造形村スケールモデル参入というシナリオは必然的、かつ運命的なものだったと言えよう。(偶然にも当時のボークスを知るお客様がいらっしゃったようだ)そして、あえて別ブランドとして「造形村」スケールモデルシリーズを立ち上げたという点ににも期待が高まるというものだ。

そんな開発陣の思いを載せた夢の翼、造形村「SUPER WING SERIES(TM)」(以下、「SWS」)。

そのブランドコンセプトは、


あたかも実機を組み立てているかのような、まるで整備士の気分がそのまま体験できるような本物志向で開発された飛行機シリーズ」(開発者M氏談)


ということである。そのように、あたかも実体験をしているような感覚を味わいながら模型作りをしていくうちに、気付けば飛行機の、そしてスケールモデルの世界にどっぷりハマっているというわけである。その仕組みこそが造形村が試みる、今まで誰もが成し得なかった「世界観の構築」というものである。


【世界観の構築=オーナー登録とは?】



開発話3:オーナー登録や今後の展開について語る開発者T


それでは一体「世界観の構築」とは何なのだろう?当然の疑問である。

先ほど模型店に走る模型少年の例を挙げたが、かつて模型店というものは商品である模型そのものやそれを取り巻く関連商品や情報を得るための場であったのと同時に、同じ趣味を共有する仲間や、自分の作品を見せ合い、技を競い合い、ともに語らう同好の士による「集いの場」でもあった。

そう、まさにそこには小規模ながらも同じ模型を愛する者達による「世界」ができあがっていたのである。

その価値観の共有、ともに「共通の趣味による世界」を作り上げていく喜びを再現しようというのが開発陣の言うところの「世界観の構築」なのではなかろうか?

それについて開発者T氏はこう語る。


「まずは造形村SWSのキットを組むことで飛行機の世界に一歩踏み込んでいただき、さらには
オーナー登録することで開発にも参加する権利が得られます」


さらにT氏は続ける。


「つまり、我々開発陣とともにスケールモデルの世界を作り上げていきましょうという『提案』が含まれているのです。そして、飛行機で作り上げた世界を、今後は各方面に広げていくことでさらなる世界観を、ぜひ、皆さんと構築していきたいと願っております」


ここでも「オーナー登録」という言葉が使われているが、要するにこの「震電」(もしくは以降に続く造形村SWSキット)を手にしたオーナー(登録者)であれば、今後なんらかの形で開発に参画していける権利が得られるということであると推測する。

もっと砕いた表現をするならば、お気に入りの模型店に集まって店主や仲間達と「あの飛行機が欲しいな!」「あのキットここがもうちょっとこうなったらいいのに…」「あの機体にはこんなフィギュアやパーツがあったらもっとカッコ良くなるのに!」(etc.)と盛り上がった光景が、開発陣、つまりはメーカーを交えて実現するというのである。

確かにアンケートハガキによる要望の吸い上げや人気投票による次期商品決定なども行われた前例は数多にあるが、ここまでユーザーサイドに歩み寄った価値観で同様のシステムを再構築しようという試みはなかったのではないだろうか?少なくとも私の記憶する範囲ではほぼないと言ってもいいだろう。

穿った視点で見れば「そんな大風呂敷広げて大丈夫なのか?」「どうせアンケート取って終わりだろう」という見方もできるかもしれない。だが、今後公開されるであろうキットを目にすれば、どこまで造形村が「本気」なのかも自ずと見えてくるだろう。

従って、個人的にはそちらに期待したいところである。なぜなら、成功の可否はともかく、そうしたスケールモデル業界全体、そしてユーザーの立場に立った視点で開発に取り組むメーカーが生まれてきたこと自体が財産であると考えるからだ。

今後、より詳しい情報を期待したい案件である。


さて、ここまでで造形村がスケールモデル、そして「震電」に込めた「思い」と、そして、新たにユーザーとの価値観の共有を目指す「姿勢」がご理解頂けたかと思う。

具体的に予約特典が何なのかとか、どうすればオーナー登録できるのかなど、細かい情報は時間の経過とともに各雑誌やWeb、店頭などで明らかになっていくだろう。

逆に言えば、そういった「情報」というものは誰でもいつかどこかで簡単に得られるものである。

しかしながら、こういった開発者の生の声や思想、会場の熱気など、その場にいた者だけが得られる「経験」というものは、やはりその場にいた者だけの特権であると言える。

それでも。

少しでもその場の雰囲気や開発陣の思い、願いをお伝えできたらと願うあまり、乱文長文になってしまったことをこの場を借りてお詫びしたい。





そんなわけで、次回に続く!(自爆)
製作発表会レポート : comments (1) : trackback (x)

この記事へのコメント:

しんでん32分1がほしい作って下さい
本田さんURL27/Sep.2013 [Fri] 2:20MBM6i3nc

コメントする:










株式会社 造形村

※記事内の価格表記は、掲載時点での消費税率に基づいた価格を表示しています。