オヤジブログNo.043 雷電編 第一話

世界中のSWSファンのみなさんこんにちわ。

ここ日本の京都では、毎日が猛暑。

連日暑い日が続いていますが、みなさんのお国元の方はいかがでしょうか。元気な皆さんならいつも通り、暑さ寒さなどものともせず、マイペースでホビーを楽しんでおられることでしょうね。

中にはSWSウーフーという大作を早々と完成させて、その神秘的なまでの機体を毎日ながめてはハインケル博士の偉業に感嘆しておられる方もあるかもしれないですね。

ご自慢の作品が完成しましたら、ぜひこのブログ宛てに写真を送って下さいね。SWSキットの開発チーム全員で、あなたの力作を楽しみに待っています。

オヤジブログNo.043 雷電編 第一話

- 目次 -
■さあ! 今回から私のこのブログでは、いよいよ待望の日本機が始まります。
■日本海軍戦闘機「雷電」を作った「台湾少年工」達に感謝です。
■そしてSWSからついに「雷電」が誕生するのです。
■雷電の見どころ、まずは「火星23型エンジン」
■SWSキット第8弾も鋭意進行中!!

さあ! 今回から私のこのブログでは、いよいよ待望の日本機が始まります。

SWS第一弾の「震電」に続き、日本海軍局地戦闘機「雷電」J2M3 JACKの登場です。
空戦性能を極限までに追及してきたそれまでの日本海軍戦闘機の中にあって、むしろ格闘戦性能は犠牲にしてでも一撃離脱性能を主眼に設計された異色の戦闘機。

それが「雷電」です。
いかにも通好みなズングリとしたその外形に天才設計士 堀越二郎氏の執念にも似た設計者魂を感じるのは私だけではないと思います。

それどころか、じっくり見つめて見れば見るほど、それはいかにも日本人の設計した日本人らしい線と面との立体感が機体全身に溢れていて、いつの間にか虜になってしまうほどの魅力在る機体デザインであることに気がつきます。

SWSシリーズの第5弾を飾るに相応しい帝都の守護神「雷電」をぜひあなたの航空機模型コレクションに加えて下さいね。

金型を一から作り直すという、思わぬことがあったため「雷電」の開発は第6弾のウーフー発売の後になってしまうなど、日本機ファンのあなたにはたいへんご心配をかけましたが、その分、更に素晴らしい出来映えのキットをお届け出来ることとなりました。

正に期待以上の「雷電」となりました。

日本海軍戦闘機「雷電」を作った「台湾少年工」達に感謝です。

ところで日本海軍戦闘機「雷電」と言えば、私は即座にもう一つの物語を思い出すのです。

それは太平洋戦争の分水嶺とも言えるミッドウェー海戦において、日本海軍が大敗を喫した昭和17年(1942年)9月。日増しに増強されるアメリカ陸海軍の猛攻を前に、日本海軍が日本の神奈川県高座郡に「高座海軍工廠」の設立を決定したことに始まります。

すでに開戦後、多くの作戦において消耗を続けてきた日本海軍の航空部隊に、一機でも多くの航空機を送るべく、急遽、航空機製造工場の設立が決まったのですが、悲しい事に、早くも日本国内では前線への軍兵員の補充に追われており、工場への人員を割く余裕は無くなっていたのでした。

そこで工廠設立の責任者の一人であった安田忠吉海軍中佐は、当時の台湾総督、長谷川清海軍大将の元を訪れ、台湾において海軍工廠技術養成所の要員として台湾の少年達の募集を依頼したのです。

その結果、なんと8,400名にも登る台湾の少年達が日本国家存亡の危急に立ち上がってくれたのです。

日本本土で航空機製造という最先端の技術が習得出来、就業3年間で工業学校卒業の資格が与えられるという事がその背景に在ったとは言え、多くの者はまだ小学校を出たばかり、幼さの残る13、4才の少年達が中心だったのです。

ひんぱんに米海軍の潜水艦が出没する台湾の高雄港からはるばる南シナ海、そして東シナ海を越えて、日本海軍の駆逐艦二隻に護衛された輸送船で、一期生から七期生まで8,400名の台湾からの少年達は、自ら志願して日本本土を目指しました。

その船が岸壁を離れるとき、さすがの少年達も望郷の思いが一気に募り、みんな大声で父母の名前を呼んで号泣したそうです。 そりゃあそうですよね。だってまだ小学生や中学生ばかりだもの、まだまだ親に甘えていたい年頃の少年達ですもの。

ところが日本国内では戦時下の資材不足や混乱もあって、肝心の彼等を受け入れる高座郡の工場の準備が充分に出来ていなかったのですから大変です。

そこで海軍は日本内地人のグループと、台湾人のグループに分けて基礎研修を実施することとし、各地の航空機製造工場に派遣する人員を養成することにしたのです。

そしてなんと、高座工廠での養成所では3つのグループが編成され、その研修卒業の成績でベストテンに入ったのは日本人からはたった一人、あとは全て台湾少年工が入ったそうです。よほど優秀な少年達が多かったんですね。

そしてその後、台湾少年工達は日本中の航空機工場に分散して行きました。

  • ●横須賀海軍航空技術工廠では「桜花」の研究開発作業に従事。
  • ●土浦海軍航空工廠では予科練、霞ヶ浦航空隊の各種、海軍機の故障機の整備に従事。
  • ●大村第21空工廠では零式水上偵察機の製造に従事。
  • ●三菱名古屋航空機製作所では「零戦」「雷電」「紫電改」「一式陸攻」の生産に従事。
  • ●中島航空機製作所では「零戦」「銀河」「月光」の生産に従事。

そして

  • ●高座海軍工廠においては「雷電」の生産に従事して、多くの台湾少年工は終戦のその日までひるむことなく日夜日本軍機の生産にあたってくれたのです。
台湾少年工について更に詳しくは、石川公弘著「二つの祖国を生きた 台湾少年工」並木書房刊をお薦めいたします。
日本人以上に日本人の魂を持った当時の台湾の少年達の心情や心意気が鮮やかに記録されています。
大東亜戦争もう一つの航空戦記としてお薦めしたい一冊です。

石川公弘著「二つの祖国を生きた 台湾少年工」並木書房刊
(Amazon詳細ページ)

暖かい常夏の台湾と違って、日本本土の冬の厳しさは想像を絶するものがあったでしょう。
油にまみれる毎日。しもやけだらけの手に軍手をはめるにもその痛さで目がくらむようなつらさだったそうです。

また楽しみだった食べ物も戦時体制の中では十分であったとは思えません。しかも彼等が働く場は航空機の製造工場という米軍機から見れば最重要目標そのものです。

空爆につぐ空爆、米軍機による機銃掃射の犠牲となった少年達も沢山でたと言うことです。

そして終戦。

あれからもう68年の時が過ぎました。
戦火は去り、ようやく緑が蘇った日本の国土には、そんな物語を直に知る人も日々少なくなっています。

今も私達日本人の誇りである海軍戦闘機の多くを彼等、台湾少年工達が作ってくれていたことを知る人も同じく少なくなるばかりです。

「かつてこの空には私達を護ろうと散華した多くの若者達が存在しました。」

敵味方を問わず、戦いの中に身をおいてくれた彼等に畏敬の念と感謝の言葉を捧げずにはおられません。

そして私は、「雷電」という戦闘機を思う度、この台湾少年工達の働きを思い出すのです。
ありがとう!!
君達のおかげで日本海軍航空隊は最後までその戦いを完遂することができたのです。

もうひとつ。台湾と言えば、日本を襲った未曾有のあの東日本大震災の時も、真っ先に、しかも世界中どの国よりも多く、なんと総額200億円にものぼる貴重な義援金を贈ってくれた国なのです。

その時も、言葉にならないほどの感謝を私達日本人は台湾に感じました。

改めて台湾の皆さん、本当にありがとう。私達は台湾の人々の優しさとその勇気、そして何よりもその時代は「日本人」であった「台湾少年工」の皆さんのことを忘れません。

そしてSWSからついに「雷電」が誕生するのです。

昭和19年(西暦1944年)サイパン島の日本軍守備隊が玉砕。ついに日本本土があの恐るべきB-29スーパーフォートレス爆撃機の爆撃圏内に捉えられることになったのです。

迎え撃てる日本軍機は陸軍からは三式戦「飛燕」、四式戦「疾風」。海軍機では「紫電改」そして局地戦闘機「雷電」があるのみ。

もはや旧式機となった「零戦」や「紫電」、鈍重な「屠龍」や「月光」、そして一式戦「隼」や二式戦「鍾馗」ではとうてい敵う相手ではなくなっていました。

遠くテニヤン基地からでは航続距離が不足する、強敵P-51が随伴しない間はなんとかこれらの戦闘機で迎撃もできたものの、ついにそれが護衛機として出現するや、日本本土の空という空は、遮るものとて無い阿修羅の跋扈する空域と化したのです。

ところが!!どっこい!!

その空に敢然と立ち向かった日本の戦闘機があったのです。

そうです!!あいつです!!

濃緑色に身を包み、強力な20mm機銃4挺。
中には斜め銃という際どい武装を脇腹に仕込んで急上昇してゆく一群の戦闘機とは!!

それこそが我が日本海軍局地戦闘機「雷電」だったので~~~す!!

イエ~~イ!! らいでええ~~ん!! まってましたああ~!! ピィ~~!!

今の時代、若い人ならそんなかけ声も出るのでしょうが、私の年代ともなると、そうは行きません。
せいぜい、「よお~し雷電。おまえの出番だ。しっかりやってくれい!!」と、静かに敬礼を贈るのが精一杯です。

■1/32 SWS雷電パッケージ
夜間!帝都の上空に覆い被さるB-29の大群に壮烈なる迎撃戦を挑む我が「雷電」の勇姿!!
今回はアメリカのイラストレター ロナルドさんが躍動感たっぷりに描いてくれました。
日本上空、ホームグラウンドでの迎撃戦とはいえ、高速、重武装、かつ堅牢そのものの巨大爆撃機相手では雷電といえども容易なことではなかった。

雷電の見どころ、まずは「火星23型エンジン」

というわけで今回のブログでは、まずSWS「雷電」のエンジンからご紹介いたします。

注目のエンジンパーツの点数は「40個」。 星形14気筒のシリンダーから冷却ファン、燃料ポンプ、延長軸、気化器、排気管、その他カウルフラップの詳細までを実機通りに忠実に再現。

このエンジン部分だけでも、あたかも一つのスケールモデルを完成するような充実した内容となっていることにご注目ください。勿論、エンジンマウントから耐熱カバー周辺の細部の再現にもぬかりはありません。

今までなんとなく判っていたようで、実はほとんど何も知らなかった雷電の心臓部というものを、ついにあなたはご自分の手で製作する機会を得るのです。

実はこうして案内している私も、このエンジン部分にはわくわくどきどきのしっぱなしなのです。

ここは時間をかけて、隅々まで存分に楽しんでくださいね。

高度6,000mまで5分36秒!
雷電の巨体を迎撃高度まで一気に引っ張りあげることが出来た「火星23型エンジン」を、SWSキットならばここまで詳細にかつ精密に再現することができるのです。

■火星23甲型エンジンランナーパーツ
このエンジンの組立だけでも一つのキットセットを組み立てるほどのボリューム、工作量がありますぞ。星形エンジンの本体にプッシュロッドを接着、吸気管、排気管、そして各補機類まで、実に充実した時間が過ぎて行きます。

■エンジンの組立
これがエンジン本体のパーツだ。SWS No.1 震電からの進化が随所に見て取れることにご注目。
今までベールに包まれて来た火星23甲型エンジンも、こうしてみるとなんだかますます親近感がわいてきますね。
欲しいな~このエンジン。

■エンジンの組立
例によってこのエンジンにもシリンダー、そしてピストンまでがモールドされています。
工作後は見えなくなってしまうとはいえ、あなたの遊び心を大切にしたい一心で作りました。
とことん飛行機を楽しみたい人へのささやかなプレゼントなり!

■火星23甲型エンジン完成写真
直径1.34mにもなる大型の火星23型エンジンの勇姿。これをカウリングに収めてどこまで空気抵抗を減じられるか。大口径のエンジンを前に雷電設計陣の苦労が偲ばれます。
SWS雷電キットでは、このエンジンをひときわ大きな存在として、特に設計段階から実機取材まで一貫した実物取材を実施。1/32スケールならではの最高レベルのスケールモデルとして忠実に再現しています。

■火星23甲型エンジン完成写真
さあここからは排気管、防火壁の装着です。
あわてず焦らず、説明書を何度も確認の上、エンジン工場での製造過程を楽しんでくださいね。
また、排気管の接着は、塗装が終了してからのほうが綺麗に仕上がります。あなた流に、工作の進行計画を良く練ってから進めてください。

■防火壁への補機類の再現にも抜かりはありません。
雷電エンジンの慣性式始動機はこんなところにこんな形で装備されていたのですね。
またキャブレターや、燃料噴射ポンプ、ダイナモなどもこの狭い中、巧みに装着されています。極小パーツが多いため、慎重な工作を。

■火星エンジンの完成です。
エンジンマウントを装着、カウルフラップの開閉を選択して装備します。ここの工作ではカウルフラップの開閉ヒンジの装着にある種のコツが必要になります。
まるでバネのような感じで装着です。あわてず説明書をしっかり確認して慎重に工作してください。

 

次回「SWS雷電第二回」では、プロペラ、そしてコックピットの詳細をご案内します。

尚、SWS開発チームは8月14日から17日まで、アメリカ、コロラド州で開催されるIPMSコロラドのイベントに参加のため出発いたします。

IPMSコロラドに参加のSWSキットファンの皆様、どうか私達「造形村ブース」にもお立ち寄りくださいね。会場には、SWSキットの全種類をはじめ、アフターパーツや攻略本などなど、造形村の全てを展開してあなたをお待ちしております。

● 2013 IPMS/USA National Convention → http://www.ipmsusa2013.com/

※写真は、前回2012年IPMSフロリダの様子です。

SWSキット第8弾も鋭意進行中!!

お楽しみのSWSキットの次回作品には、一体どんな機体が実現するのか!??

あなたの想像力とその鋭い第六感で、どうぞSWSキットの第8弾の機種名を当てて下さい。

SWS第8弾 機種名当てクイズ

【問題】
次のSWSキットとは!? クイズに挑戦!!
※ヒント・・・・・・・それは双発機です!!
機種名

○の中に文字を入れて機種名を回答してください

【応募方法】
お一人につき、一機種の機種名をお答え下さい。
応募の言語は日本語、英語、台湾語でもOKです。
ご当選者1名様には、そのキットが発売されるとき、最初の一機を一番にプレゼントいたします。 またその他3名様のご当選者にもその機体の攻略本を一冊プレゼントいたします。
さあ、どしどし下記のアドレスまであなたのご応募をお待ちしております。
■ご応募対象
SWSファンクラブ会員様に限らず、どなた様でもご応募いただけます。
■ご応募先
【郵送でのご応募】

官製ハガキに住所・氏名を明記の上、ボークス本社までお送りください。

[送付先]
 〒600-8862 京都府京都市下京区七条御所ノ内中町60
 株式会社ボークス 「SWS第8弾 機種名当てクイズ」 係
【メールでのご応募】

機種名当てクイズ応募専用下記アドレスまで住所・氏名を明記の上お送りください。

宛先 : sws_quiz@zoukeimura.co.jp ※クイズ応募専用アドレスとなります。
件名 : SWS第8弾 機種名当てクイズ応募

[記入事項]
 ・お名前 :
 ・住所(連絡先) :
 ・クイズ回答 :

■応募期限
2013年10月31日まで。
■当選発表
ご正解者様を造形村Webサイト(本サイト)上にて告知いたします
■賞品贈呈
※正解の方1名様に、SWS第8弾を一機贈呈。 3名様に該当機体の攻略本を一冊贈呈。
(尚、正解者多数の場合は、厳正なる抽選にて選ばせていただきます)

奮ってのご応募を開発チーム全員でお待ちしています。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

つたないブログですが、暑い毎日に少しは涼しさをお届け出来たでしょうか。

スケールモデルという素晴らしい趣味をあなたとご一緒に楽しめる毎日を心より感謝いたします。

そしてあなたのホビーライフが益々喜びの大きなものとなりますようこれからも頑張って参ります。

ありがとうございました。

造形村 代表 重田英行

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■SWS 1/48 震電いよいよ8月24日新発売!!
SWSキットに待望の1/48シリーズがついに始まります!! その第一弾は「震電」。
日本帝国海軍航空隊最後の意地をぜひあなたの手で再現してください。
例によって機体構造からエンジン、コックピット、武装の詳細にいたるまで詳細忠実に再現。
キットを組み立てることで、震電の秘密とその優れた設計思想をつぶさに学びとることができます。

SWS 1/48 震電  価格 ¥ 4,800(税別)製品詳細ページはコチラ


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